異なったデジタル情報があるとき、各々に対して異なる信号波形を割り当てて伝送します。 現実的には、正弦波を基準として、パラメータをデジタル変調します。
s(t) = A·cos( 2π·fc·t + θk )
変調方式には、以下のようなものがあります。
OFDMではASKとPSKを基本とした変調を用います。 また、図1では1シンボル1ビットの変調ですが、図2のように複数ビットを変調する多値変調というのもあります。
図1:3つの変調方式
図2:多値変調方式(QPSK)
送信信号s(t)は、以下の式で与えられます。
s(t) = cos( 2π·fc·t + θk )
= cosθk·cos( 2π·fc·t ) - sinθk·sin( 2π·fc·t )
ak = cosθk, bk = sinθk とすると、
s(t) = Re [ ( ak + jbk ) e j2πfc·t ]
よって、送信信号は複素信号 ( ak + jbk ) e j2πfc·t で表すことができます。ここで、
となります。デジタル変調は複素数で表すことができるのです。
デジタル変調成分( ak + jbk )を複素平面上にプロットすると、図3のようになります。 また、図4の16QAMや図5の64QAMといったものもあります。
図3:QPSKのコンスタレーションマップ
図4:16QAMのコンスタレーションマップ
図5:64QAMのコンスタレーションマップ
変調の際にキャリア(搬送波)周波数を通信ごとに変える方法を周波数分割多重といい、周波数軸上で異なる通信を同時に行うことができます。 この手法は、TVなどに古くから使われています。 現行TV(VHF)の場合、チャネルセパレーションは6MHzで、隣接チャネルとの干渉があります。
図6:周波数分割多重
同じデータを送信した場合のマルチキャリアとシングルキャリア変調の周波数スペクトルを図7に示します。 マルチキャリアでは、占有周波数帯域幅はシングルキャリアと同じですが、ガードバンドのための占有幅が大きくなります。 スペクトルを重ねながら、キャリアを分離する方式がOFDMです。
図7:周波数スペクトル